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2024-04-20


2014年4月18日(木) [曇り][曇り]    まだ桜を追い駆けます


今しかない春の華やかさを追い求めて、今日も桜を求めて出かけます。他より一寸だけ遅咲きの“安塚 小黒川提”を目指します。8時55分。曇。気温13℃。未だ一寸寒い。僅か100gのウインドブレークベストを着て、丁度良い感じです。黄砂の注意報も出ているようですが、基本今日は曇りのお天気のようです。国道253号線を走ります。


今日は道路は混みあっていません。気持ちよく走れているので、追い風なのかと思いましたが、草木は全く揺れていませんので、朝凪状態なんですね。直江津地区ではチューリップが元気よく咲いていますが、進む毎に水仙が全盛を誇っています。至る所に黄色い花ロードが見られます。黄金色とか濃い黄色とか薄い黄色とか、微妙に種類がありますね。


大分暖かくなってきました。電光表示で16℃を表しています。途中、上吉野池では、池の淵を彩っていた桜の木も、ほぼ花は散って葉桜状態でした。市会議員選挙の街宣車がすれ違って行きます。前回のランであれほど目についていた、ヒメオドリコソウとかオオイヌノフグリとかは影が薄くなって、今スギナの緑が、道路法面を占拠しています。


そのスギナのつんつんした草の間から、真黄っ黄のタンポポが鮮やかです。僅かな時間で、勢力地図が変化するのですね。9時50分。うらがわら駅。16,3km。駅前の花壇に様々な花が、良く手入れをされています。中によく目にする白い花の名前が知りたくて、スマホで検索してみます。写真を撮って鑑定をしてもらうと、ユキヤナギと出ました。


ふ~ん!きれいな名前ですね。さあ、行きますか。今日は山道無しのサイクリングのつもりですので、気持ちが軽いです。たまには虫川旧道に入って見ましょう。以前はここが国道だったのですが、新しい道が切れたので、裏道になってしまいました。人家も繋がっていますし、お店もあります。以前買った“大杉羊羹”のお店もあります。静かな通りです。


右折して、県道43号線へ。僅かずつ上り勾配を脚が感じています。松崎。上越地域消防局 東頸消防署 があります。車庫のシャッターが2枚とも下りていて、人の気配がありません。珍しいです。いつも2~3人の職員さん達が、外で何かしらの作業をしていたものですが・・。直ぐに大きな観光地図が見えてきました。その角を右に曲がります。


10時20分。19,52km。川西橋です。下を流れる川は“小黒川”で、ザアザア音立てて流れています。川の左岸に並んだ桜並木が、ここから約6km続いています。橋の上から既に桜並木が見えています。木に寄ってまちまちで、まだまだ満開状態のがあるかと思えば、花吹雪状態の木もあったりで・・。やはり来るのが1週間遅かったようです。


ここから更にゆっくりペダリングにします。人の気配のないこの景色。ボクだけの世界にいます。6~7割の花が未だ残っているピンクの下を、ゆっくりと進みます。左手に桜。右手に畑。前方遠くに、東頸城の山々が連なって見えています。青空なら尚景色が冴えるのでしょうが・・。歩道の上にまで枝を広げている木もあって、花のトンネルを潜ります。


こんなに素晴らしい桜並木が、こんなに静かなんてもったいないですねえ。蛇行している川に沿ってくねりながら続く遊歩道。暫く楽しんで行きますと、不釣り合いな(失礼!)建物があって、敷地と道路との法面で草取り作業をしている、70代かと見える女性が腰をかがめてお仕事中です。「こんにちは」「はい、こんにちは」「草取りですか?」


「そうなんですよ。芝桜を植えてあるんですけどね。スギナがはびこって来ると、芝桜がダメになっちゃうんですよ。だからスギナを抜いているんです」そうなんですね。芝桜がどんどん勝手に増えて行くんじゃないんですね。何でもきれいになっているのは、手が掛かっているんですね。「入り口に立っている、赤い花をつけている木は何ですか?」


「あれ、何ていう花木でしょうね。私は分からないわ」「そうですか。手を止めさせまして、ゴメンナサイ」「お気をつけて」再びスマホで、赤い花木の名前を検索してみました。どうやら“オヒョウモモ”と言う桃の花のようです。桃の花・桜の花・梅の花は紛らわしい花木のようで、専門家でも花ではなく、木の幹を見て判断する事があるらしいです。


水がある田んぼには、落ちた花びらが水面一杯に広がって、花いかだ状態を作っています。そんな田んぼからは、カエルの鳴き声が忙しく聞こえてきます。4kmほど走ったでしょうか。鍬を持ったもう少し若そうな女性が、畑仕事の準備をしています。「こんにちは。桜は一寸遅かったようですね」「そうだね。先週辺りが最高だったね」「見事ですねえ!


この桜並木。もっと宣伝すれば、立派な観光地になると思いますけど・・」「そうだよね。だけどさ、若いもんが誰も居ないもん。こんな不便なとこ、みんな出て行っちゃうんだよ。子供がいないから中学校も統合されちゃったしね。私はもうじき70才になるんだけどさ、この辺りじゃ私が一番若手なんだよ。何にも出来ないよ。お花見会もやってたんだけどね」


切ない話になってしまいました。でも現実です。「この桜の木だってね、何十年か前に、1本¥15000で、部落の住民が寄付して植樹したんだよ。だから木の横に、寄付者の名前が書かれた立札が、みんな立っているよ。約500本位植わっているんだでね。今、市会議員選挙ったって、誰もだ~れも来ないがね」ここだけの話ではないんですよね。


日本はどこへ行っても人口減少で、多かれ少なかれ似たような状態なのでしょう。どうしたら良いのでしょうかね。「お仕事頑張ってください」再びサドルに跨りました。ピンクの花のトンネルを潜り、ピンクの花びらの絨毯を、ランドナー君の太目のタイヤが踏んで行きます。申し訳ないような快感のような、めったに味わえない感触を体験しています。


くねくねと川伝いに曲がりながら、11時15分。25,75km。和田橋に来ました。桜ロードの終了です。一週早ければ、の気持ちも無いわけではありませんが、でも、「素晴らしかった!」と心の中で絶賛しています。感動的な景色を、何枚もカメラに収めました。後で見るのが楽しみです。和田の交差点を左折して、国道403号線で帰ります。


ここでも帰路のダウンヒルが、向かい風です。所々でペダリングをしながら、それでも下り道は楽ちんです。11時35分。32km。虫川大杉駅。トイレをお借りします。側を流れる小川のせせらぎと、ウグイスの鳴き声が聞こえます。自然の音が、静寂感を一層感じさせます。以前聞こえていた、この駅の不思議(不気味)な音楽?も、今はありません。


虫川大杉駅からは、国道へ出ないで、裏道をひたすら走りました。結構なアップダウンで、今日一番に脚を使っていることになります。12時58分。52,30km。無事帰宅しました。今日もランドナー君で助かりましたよ。桜遊歩道にも枝や石ころが落ちていて、乗り上げなければならない時もありましたから、衝撃無しに体に優しく走れました。


足早に通り過ぎて行く“春”を捕まえに、次回はどこに行きましょうかね。もう、そろそろレーサーにも目覚めてもらおうかな。




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