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2023-11-17


2023年11月16日(木) [晴れ][曇り] 走り納めになるのかな?


11月も半ばになって、晴天が当店のお休みの日と重なる事が、これからそんなに期待は出来ません。もう妙高山辺りまで雪が来ているようで・・・。ですから今日の日は逃せませないと思いました。朝から青空が広がって、眩しい光が降り注いでいるのです。そして何と言ってもシーズンの締めくくりは、“湯ったり村”でしょう。そこを終やさないと今年の決まりが着かない気がするのです。さあ、今日も11時30分のスタートです。


10℃前後だった朝と違って、今17℃にも・・。いきなりウインドブレーカーが邪魔になる位の暖かさです。強い風もなく、海も静かな凪(なぎ)状態で、小さい波が絶え間なく岸に打ち寄せています。薄い青と言うよりも、少し緑がかった乳白色の今日の海の色です。こう言う景色を“まったりとした”と言うのでしょうか。激しくなく、ボクの好みの薄ぼんやり状態です。人気のない舟見公園から、うみがたりを通過して、郷津海岸です。


今日は海に入っている人の姿は見えませんが、長い海岸線には適度な間隔で車が止まっています。海って気分が晴れるんでしょうか?それとも色んな事を考えるのに大きな海って良いのでしょうか?カップルは何を話しているのかな?11時52分。フィッシングセンター。⒌,13km。お客さんらしい人の気配はありませんが、係員でしょうか、作業服を着た二人が、海の施設から歩道へお話しをしながら上がって来ました。営業終了ですね。


今日はこのまま国道伝いを走ります。長浜地内の押しボタン信号を使って、山側の自転車道へ入ります。ボク一人のために車の流れを止める事に罪悪感を感じるのですが,車の途切れた時を見計らっても、やはり何台かの車を停める事になってしまいます。済みません!住宅街は、国道と自転車道が縁石で仕切られている狭い道ですが、家並みが切れますと、道幅も広くなって、視界も開けます。やがて前方に“長浜トンネル”が見えて来ました。


近づくにつれ、トンネルの入り口付近は“枯れ葉”の絨毯です。黄色や赤茶色や焦げ茶色の落ち葉が沢山落ちていて、舗装路を覆い尽くしています。キレイだと言えばキレイですが、濡れている落ち葉の上はタイヤがスリップしそうで緊張感が走ります。トンネル内の方がその点安心感がありますね。ボクの自転車のLEDライトが一層安心感を高めてくれます。通り抜けますと、間もなく“有間川”に到着です。12時13分。10,15km。


桑取川河口付近では未だ川の中の工事が続行されています。何の工事なんでしょうかね。ここを左折して県道269号線通称“土口谷浜停車場線”に入ります。途端に脚にグッと負荷が掛かってきました。もうこの時期では“鮭の遡上”は見られないだろうな、と思いつつも川を見下ろせる右端を行きます。何台かの軽トラが川岸に停まっていますが、川にも岸にも鮭の姿は見えません。今日は11月16日。最盛期は過ぎているんでしょうね。


幼稚園があります。小学校が並んであります。ここからは子供達の声が全く聞こえませんし、姿も見えません。教室でお勉強の時間なんでしょうね。頑張ってね!好んでゆっくり走っているわけではありませんが、必然的にゆったりのんびりのサイクリングになっています。少しずつ標高をかせぎながら、高住・小池・西横山と集落を通り過ぎていきます。冬を前にして真黄っ黄な菊の花以外には、目に付く花達の姿もあまり見る事が出来ません。


桑取川の流れが蛇行して、遠くになったり直ぐ横を流れたりしながら、次第に渓流の趣になって来ています。ザアザアと音が一際大きく聞こえてきますと、川底に段差が造られていて、小さな滝になり音立てて落ちているのです。西吉尾の坂を息を切らせて上り詰めますと、しばしのダウンヒルで息をつきます。12時58分。今は使用されていない“桑取り小中学校”の建物に着きました。今日も二宮金次郎の石像が薪を背に読書をして居ます。


石像の周りには黄色いイチョウの落ち葉が、散乱して秋の風情を醸しています。グラウンドの向こうのひっそりとした校舎から、オルゴールの音が聞こえてきそうな気がします。一息ついて、最後の距離を走り出します。北陸新幹線の線路下を潜り、そして又のどかな山村風景の中を走ります。土口橋を渡りますと、桑取川は右手になりました。向かう正面に山並が近づいてきています。桝形山とか重倉山・青田難波山などに成るのでしょうか?


もうこの道の行き止まりが直ぐそこになりました。青い欄干の“横畑橋”を渡りますと、この道の最後の集落に入ります。山懐に包まれて静かに佇む20軒ほどの昭和の家が、田や畑に囲まれるように点在して見えます。突き当たりを左折します。“ゆったり橋”の近くの民家に、見事に色づいたイチョウの大木が目を引きました。スゴイ!です。未だ紅葉が見られたんです。感動しながら橋を渡りますと、13時20分。21,43km。


目的地“湯ったり村”に到着です。この秋、何回か自転車に乗っていますので、今日も比較的大汗をかかないで来る事が出来ました。その事に大きな喜びを感じます。駐車場にはこの施設の車が2台あるだけです。“木曜定休日”の看板が玄関前に出ています。ボクは承知していました。お風呂を目指して来たわけではありませんので、平気です。冬までの短い時間に、やらなければならない外仕事をしているおじさんが2人、作業をして居ます。


静かな景色の中に身を置いて、至福の時間の中に包まれています。日射しが弱くなって、うっすらと雲が空を覆って来ています。休憩10分。さあ、ゆっくり帰りましょう。先ほど曲がった角に“横畑観音堂”があります。馬ごとで有名ですね。・・・『横畑集落には、古くから「馬」「馬ゴト」と呼ばれる全国的に珍しい小正月行事が伝わっています。1月15日の夜、15歳から30歳の若者が扮する「大馬」と、小学1年生から中学3年生までの


子どもが扮する「子馬」が集落の各戸をまわり、家々の茶の間で馬の跳ねる様子を真似て五穀豊穣を祈りました。昭和5、6年頃には「子馬」だけになっていたそうです。家の中に招かれるとまず3人1組の「田ならし」役が「田なーらし」と言いながら竹の棒で畳を撫でて田んぼの悪霊を追い払う所作をします。そのあとに馬が2人ずつ3組登場し、茶の間の3つの角で、「ヒヒ-ン!」と言って3回ずつ飛び跳ねます。神棚にお参りし、


家の人から「カイゴ(飼い葉)」に見立てた餅をもらい、次の家を回ります。子供達はその後「オヤカタ」の家の囲炉裏で餅を焼きながら、一晩中食べて遊んだそうです』・・・そんな伝承保存行事のある横畑の観音堂なんですね。敷地(境内?)の角に6体の石仏が並んで居ます。今まで見過ごしてきていました。何となく愛おしくて、スマホカメラに収める事にします。そう言えば、来る時の道端にも幾つかのお地蔵様が立ていましたね。


昔から人間には信仰心が必要だったんですね。集落の中を一周してから県道に戻る事にしましょうか。畑仕事をしているおかあさんが一人、腰をかがめて仕事をして居ます。ひょいと顔を上げましたので、会釈をしました。お母さんも会釈を返しながら、まじまじとボクを見つめています。「サトウさん?サトウさんではないですか?」「はい、そうですが・・」「私、春日野のSAです。サトウさんの所からずっと以前クロスバイクを頂きました」


「えっ、そうだったんですか!顔を覚えていなくてすみません。で、どうしてこちらで畑を・・」と話がどんどん弾む事になったのです。カレー屋さんにもお手伝いに来ているとの事で・・。再会を願って「それでは頑張って下さい!」とお互いに小さいエールを交わして別れました。まさかこんな所で知っている人とお話が出来るとは・・。印象に残るツーリングになりました。すっかり薄曇りになった帰り道は、気持ち良い下り道です。


標高235mからほぼ3m位までのダウンヒルです。昨年最後のAIOLOSクラブランでは、途中パンクで皆さんに置いて行かれてしまった覚えがありますので、コース取りを慎重に選びながら下って行きます。折角の楽しい下り道ですが、ブレーキングでスピードダウンも仕方が無いですね。とは言えやはり帰り道は速いです。県道から遊び心で“西戸野花立”の看板を右折してみます。ここまで来れば恐らく“谷浜公園”に出れるでしょう。


との思いがあったからです。集落内の坂道を、知らない物見たさでくねくねと進んでいきます。オヤッ、行き止まり?かと思うほど、道幅が狭くなってしまいました。グッと狭くなった道は、鬱蒼とした林の中の道になってしまって、立ち止まると15m程先に小動物が飛び出してきました。“キツネ”かと見えました。この先進む意欲がなくなり、引き返す事にします。ヤレヤレ!県道に出ますとホットします。この間、寄り道1kmでした。


いつもの道で“谷浜公園”に着いたのは、14時11分。24,13km。ドッグランコーナーが見える縁石に腰を下ろして、しばし一服です。今日は“海の見える丘”へは行きません。犬を見ながら、一口羊羹でエネルギー補充です。すっかり空は曇りになってしまいました。未だ午後2時過ぎだというのに、夕方みたいな雰囲気です。そう言えば一人旅の時にも、山の中の道は2時過ぎると山影は暗くて、心細かった時もあったなあ。


さあ、一路我が家へ帰りましょう。そのまま長浜住宅街へ入ります。谷浜駅を過ぎ、デイサービスを越えますと、国道8号線の横断になります。国道脇の自転車道を走っていると、正面向こうに人工島の火力発電所が見えます。その背後にはMt.米山がダークブルーの影絵になって背景を作っています。フィッシングセンターの駐車場で、手を振っている人が居ます。ボクかな?違うかな?近づくとやはりボクに向かって手を振って居るのでした。


にこやかに近づいて来ます。「サトウさん。走っているんですね」「お~!NH君。よく見つけたね」AIOLOSのクラブ員でした。「今。仕事で糸魚川から何カ所か検査してきたんです」「そうかね。元気そうだね。奥さまも元気ですか?」「はい!今・・・」嬉しい報告を聞く事が出来ました。「又お店に来て下さいね」と、心弾む思いで走り出しました。


たった40kmあまりの“桑取り往復ラン”だったのに、色んな出来事があった一日でした。14時53分。43,62km。今日もトラブル無しで、完走する事が出来ました。今日で今年のラストランになるのでしょうか?11月も未だ半月あるし・・ネ。



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